ドゥルパドは、ある特定の音楽ジャンルではなく、普遍的な音の表現であり、永遠なるものへと至るための美しく終わりなき旅なのです。
この道において、音を人生の一つとして楽しみながら、常に自己の存在や精神性を高めていくのです。
それは、私たち人類をさらなる高みへと誘う、宇宙への祈りでもあります。
この「音の領域」への終のない旅へと、一緒にでかけましょう。
Pt. リトウィック・サンニャル
ドゥルパド様式は、現在北インドに数種類ある古典音楽様式の中で、最も古く格式高いスタイルで、ナーダ(音)/バクティ(帰依)/ジニャーナ(知識)という3つのヨーガを核にした個人の精神修養のための音楽であると同時に、非常に高度に洗練された芸術音楽でもあります。
一つのラーガ(旋律型)を即興で表していくのがインド古典音楽なのですが、ドゥルパドの声楽も同じです。
一つのラーガの宇宙をゆっくりヴォイスで顕現させていくのです。
通常、そのプロセスは1曲1時間ほどになりますが、その間、歌い手は全編ほぼ即興で歌い詰めです。
まずは非常にゆっくり瞑想的に始まります。
その1音の長さ、曲線的なゆったりした動きと非常に繊細な表現は、呼吸と、身体内部の気のコントロールに長けている必要があります。
気のコントロールが可能にする表現力の豊かさ、ダイナミックさ。それは感情からくる表現というよりは、もっとヨーガ的な、宇宙のエネルギーとも連動するような表現ではないでしょうか。
深い声の響きは、ハートセンターからのナチュラルヴォイスで、ナーダ・ヨーガに根ざしています。
ヨーガの伝統に根ざしたドゥルパド声楽は、あらゆるジャンルに通ずる「声の芸術」。
また、これこそがヒーリングヴォイス、と私は思います。
歌う喜びを、あなたに。 Shree